建築関連の若手技術者へ送る簡易講座!「溶融亜鉛めっき」

こんにちは!S☆Lab.の Shin です。「雑学知識の引き出し」へようこそ!

最近は、趣味であるバイクのメッキパーツのメンテナンス方法ばかりをネット検索している毎日です。

そんな中、ふと本職である建設設備業でもメッキ技術が多々使われていることを思い出しました。それは「溶融亜鉛めっき」です。

YouTubeチャンネル「鉄骨チャンネル」より

丁度、仕事で溶融亜鉛めっきの種類について調べる機会があったので、今回、建築設備業に関わる若手技術者向けの簡単な解説をしていきます。

「溶融亜鉛めっき」とは、高温で溶かした亜鉛に鋼材を浸して、表面に亜鉛皮膜を形成する技術のことです。

これを施工した鋼材は、錆びや腐食に強い耐性を持ちます。亜鉛の膜と鋼材は強い金属結合をするので、長い年月を経てもめっきは剥がれることはありません。

湿度が高い我が国では、建物や設備などの鋼材が錆び易い環境に晒されます。そこで錆や腐食から鋼材を守る溶融亜鉛めっきの技術が必要なのです。

よく現場では「どぶ漬け」と呼んでいます。これは施工工程でメッキ槽に鋼材を浸ける様子からきた呼び名です。

溶融亜鉛めっきが錆や腐食に強い理由には2つの性質が関係しています。「保護皮膜作用」と「犠牲防食作用」です。

保護皮膜作用とは

亜鉛めっきの表面に形成される「酸化皮膜」が空気や水の侵入を防ぎ、さびを生じにくくする作用です。

犠牲防食作用とは

亜鉛めっきにキズが付いて素地の鋼材が剥き出しになっても、キズの周囲の亜鉛が鋼材よりも先に溶け出して犠牲になり、鋼材を錆・腐食から守る作用です。

空気中、水中、土中であっても長期間に渡り優れた防食効果を発揮する「溶融亜鉛めっき」は、施工工程も「鋼材を亜鉛に浸すだけ」と至ってシンプルなので、他の防食法に比べて低コストであることも広く普及している要因の一つです。

勿論、全く錆や腐食を寄せ付けないものではありません。しかし、環境条件次第では数十年の効果が期待できます。

欠点としては、「環境」に左右されることです。やはり、海岸に近い塩害地域では、寿命が短くなるので、塗装の併用が必要になります。

溶融亜鉛めっきはJIS規格に種類や記号が定義されています。めっき皮膜の厚さで規定するものを「1種」、厚さ計測が出来ないので付着量で規定するものを「2種」とし、それぞれ以下の様に分類されます。

  • 1種A (HDZ A) 厚さ5mm以下の鋼材・鋼製品、鋼管類、直径12mm以上のボトル・ナット及び厚さ2.3mmを超える座金類
  • 1種B (HDZ B)  厚さ5mmを超える鋼材・鋼製品、鋼管類及び鋳鍜造品類
  • 2種35 (HDZ 35) 厚さ1mm以上2mm以下の鋼材・鋼製品、直径12mm以上のボトル・ナット及び厚さ2.3mmを超える座金類
  • 2種40 (HDZ 40) 厚さ2mmを超え3mm以下の鋼材・鋼製品、鋼管類及び鋳鍜造品類
  • 2種45 (HDZ 45) 厚さ3mmを超え5mm以下の鋼材・鋼製品、鋼管類及び鋳鍜造品類
  • 2種50 (HDZ 50) 厚さ5mmを超える鋼材・鋼製品、鋼管類及び鋳鍜造品類
  • 2種55 (HDZ 55) 酷な腐食環境下で使用される鋼材・鋼製品及び鋳鍜造品類

建築設備工事にて、機器の鉄骨架台などで使われる溶融亜鉛めっきは、一般的に「2種35」が使用されます。このことは「公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)」にも明記されていますので確認してみてください。

以上、「溶融亜鉛めっき」について、簡単に解説しました。

もはや建築物を始めとする鉄骨構造物には欠かせない技術です。これからの建築業界を担う若手技術者の皆様は、最低限の知識を身につけておきましょう。(おわり)

  

  

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